卵が産まれた時は、黄身を包むように濃厚卵白がはっきりしています。その後時間の経過とともに濃厚卵白は徐々に水溶性卵白にと移行していき、黄身も白身も盛り上がりがなくなっていきます。
この変化は時問が経過するほど進んでいき、温度が高いとより進行が早くなります。ただ、季節や鶏の健康状態によっても差がありますが、次のような原因が考えられます。
①夏場や、気温が急激に高くなると、鶏は体温を調整するため水を飲む量が増え、餌の食べ方にも影響が出てきます。水を多く飲むと黄身や白身の盛り上がりが低く、べちゃっとして水っぼくなりやすい傾向にあります。また鶏自体の個体差や、飼育場での環境もこうした要因の一つになることもあります。
②.濃厚卵白の盛り上がりをハウユニットと言う数値で示しますが、若い鶏が産んだ卵(小さい卵)に比べると.老鶏が産んだ卵(大きい卵)の方が、時間の経過に伴い早くハウユニットが低くなり「黄身を支える白身にカがない=盛り上がりがない」傾向にあります。
③.鶏は縦方社会で、数羽ごとのゲージ飼いでも強い鶏から餌を食べるようで、弱い鶏はきちんと餌が食べれないこともあるようです。こうしたことも卵に個体差が出る原因になります。