トランス脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを増やすだけでなくHDL(善玉)コレステロールを減らす(心疾患のリスクを高める)ことが報告されています。
また、動脈硬化などによる心疾患に罹るリスクを高めることも報告されており、これが「トランス脂肪酸が体に悪い」と言われる理由です。このため、WHO(世界保健機関)はトランス脂肪酸から摂取するエネルギーは1日のエネルギー量の1%以内にするように勧告しています。
実際に日本人が摂取しているトランス脂肪酸の量が調査されていますが、WHOが勧告している1%よりも低い状況(平均で約0.3%)になっています。
ちなみにアメリカはWHOの勧告している数値よりも2.5倍ほど高いため、国を挙げて規制にとりくんでいるようです。こうしたことから、日本の平均的な食生活において言えば、すぐに何か対応をしなければならないといった情況にはなっておらず、何かを「食べる」「食べない」ではなく、バランスよくいろんなものを食べることが大切と考えます。